プライベートでイロイロとネットで遊んでいると、Google系を筆頭に様々なサービスを使いこなして、無料もしくはかなり低額でかなりのことができるってわかっている。実際ぼくも各種Google系やRTM、Flickr、Evernote、Dropbox、その他様々なサービスをFirefoxから、もしくはiPhoneの各種アプリなどから活用してのデジタルライフに首までつかっている。
だけど、企業向け…いわゆるエンタープライズ分野はセキュリティとか文化とかそんなコトもあって、なかなか導入するようなワケにもいかないんじゃ?って何となく思っていた…でもそうも言っていられないみたい。
「日本IBM、大量リストラの背景 究極の「業界中抜き」が到来する 」で、IBMが人員削減をした背景…“この不況でクラウドが急速に広がる”という認識なようで、“2015年頃には「まだ自社でサーバーや要員を抱えているのですか」という会話が顧客間であいさつ代わりになっているだろう。”…だそうだ。
冒頭に話したように、パーソナルコンピューティングの方が、クラウドの勃興とともに、いつの間にか予算を潤沢に使え、SIerが活躍できるハズのエンタープライズ分野より進んでしまっているという現状がある。後は、そうしたクラウドにどう企業が順応できるか?という話が課題になっていたと思っている(参照:「グーグル恐怖症」を克服できるか)。
これに関してRauru Blogでは、「大企業が GMail を使う言い訳」というエントリで…何かしら適切な言い訳のネタさえあれば良いのではないだろうか?と書いている。そういう意味で「不況によるコスト削減」というのは、かなり強烈な「言い訳」となる可能性を秘めており、システム・インテグレーション分野は今後いっそう厳しくなる…場合によっては破滅的な側面も覚悟しておいた方がいいかもしれない。個人的には移行はゆるやかなのだろうな…と少し前までは思っていたのだけど、不況によりインテグレーションを取り巻く環境が急速に悪化する可能性もありそう。
「破壊的イノベーション」という言い方があるけど(参照:イノベーションのジレンマ)、クラウドはかなりの破壊力を持って、いわゆるエンタープライズ業界をひっくり返すかもしれない。僕もIT業界の末席にいる身の上として、面白そうやら恐ろしいやらで極めて複雑な気分だったりする。
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