big blue shadow by leff
昨年に「もうすぐクラウドが当たり前、SIerは“終了のお知らせ”?」というエントリを書いた。IBMが現在の業績にも関わらずクラウドコンピューティングが当たり前の時代を見据えて大量リストラを行ったというネタが元。
実際にIBMはクラウドコンピューティングをターゲットに、いろいろと駒を進めているようだ。TechCrunchエントリ「IBM、Amazonのサービスを用いてマイクロソフトのクラウド戦略対抗を狙う」では、AmazonとWebサービスで提携するという内容が掲載されている。
つまりIBMはAmazonをクラウドコンピューティングのサプライヤーとして利用し、既存利用者がクラウドコンピューティングにシフトしやすいように、価格設定もわかりやすいものとするということだ。
…ということで、今回の提案はドラスティックにクラウドに移行できない(IBMによるITシステムを導入してきた)大企業が、段階的にシフトできる手法を仕込むという事なんだろうね。
また、同じようにTechCrunchエントリ「IBMとJuniper Networksがクラウドコンピューティング市場のシェア拡大を目指す」でクラウドコンピューティング関連の新製品を出す…という話、そして記事中でもIBMのクラウド分野への傾倒ぶりが書かれている。
大企業の顧客はビジネスを効率化するための経済的に有利なソリューションを求めている。もちろん、セキュリティや強靱な堅牢性および柔軟性を犠牲にせずにだ。クラウドコンピューティングは、IBMの本来の強みを有効に活かすことができる。
大企業IBMの変わり身の早さには、良い意味でかなり呆れる。ハード部門を大胆に切り捨てて、サービス中心のビジネスに切り替えたのがつい最近。そして企業内IT投資というのがもう下り坂と見越して、すぐにクラウドにシフトする…だから自社もその方向性を積極的に選択し、業績が良くても先行して組み替えのためのリストラを敢行する…というヤリ方は、頭がキレるというか怖いというか。
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