TechCrunchなどで大きく話題になったことが始まりとなって、最近いろいろなところで噂を聞き、気にはなっていたセカイカメラ。ようやく動作するデモが公開され各所で話題になっている。
「セカイカメラ」は、位置座標情報をアドレス代わりに使い、「エアタグ」と呼ばれるデータをインターネット上にある専用のサーバーからダウンロードして閲覧するというサービス。同社ではエアタグのイメージとして「iPhoneをかざすと見える魔法の付箋」と紹介している。エアタグは店舗や企業が看板代わりに使えるだけでなく、一般ユーザーを含めて自由に投稿できるなど、オープンに運用される。
…とあるように、セカイカメラはある風景でiPhoneをかざすと、それに関する説明や別ユーザーが残した感想など様々な情報を引き出すことができる、現実とネットのマッシュアップと言えるような仕組み…かなりSF的なもので、ワクワクする。拡張現実の1つとして解説されることもある。一方、「本当にできるのか? どうやって作るのか?」という疑問も多く言われてきていた。
専門家パネリストは、Tonchidotが使っているテクノロジーについて今まで全く聞いたことがない点に懸念を示した。また戦略的にいえば、このサービスの究極の目標は全iPhoneユーザーのために全世界をタグづけすることにあるわけだが、どうやってこれを達成するのかも大きな課題だ。
いろいろ懸念もあったようだけど、今回RoomsというイベントでSoftbank協力のもと、ようやく動作するデモを見せる状況になったことで、この仕組みの実現性が証明されたし、ある意味これからトライしなくてはいけない点も見えたようだ。Nobilog2記事では下記のように説明されている。
セカイカメラの最初のバージョンは、 VAIO type Pなどでも採用されている、「PlaceEngine」の技術を使って半径5メートルほどの精度で位置を特定し、その位置に関係するエアタグを、(iPhoneに電子コンパス機能がないので)まずは方位無関係で表示し、向きは指でフリック操作をして手動で合わせる、というシンプルなしくみ。 (その代わり、向き合わせ用のランドマークをたくさん登録した、ランドマークレイヤーを用意しようとしているようだ)
というように、まだ本格的にやりたいことの3%しか実現していない
そうなので、これからどうなるかは未知数なんだろう。ただ、無理と言われていたにも関わらず、少なくとも「コンセプトを証明する」レベルのデモが出来たことは素直に賞讃したい。Android上で動いている試作版は、電子コンパスを使って位置合わせもちゃんとできていること
などもNobilog2で書かれていて、「もしかして将来はSFのようにスカウターを付けて現実とネットのマッシュアップをするのが普通になる?」そんな妄想もしてしまう夢のあるシステム。もしうまくいくようなら大バケするかもしれない…そんな期待を持ってしまうモノだ。
- Sekai Camera - セカイカメラ 世界初お披露目 | AppBank
- Sekai Camera Hands On - セカイカメラを触ったよ。 | AppBank
- Sekai Camera セカイカメラについて追加情報と動画数本 | AppBank
- iPhone向けアプリ「セカイカメラ」で拡張現実を体験:モバイルチャンネル - CNET Japan
- iPhoneをかざすと見える魔法の付箋「セカイカメラ」
- セカイカメラ-Sekai Cameraは現実的に厳しい - hachimitu blog
- TC50―Sekai CameraはiPhoneからソーシャルタグで現実世界の情報を提供
- 無線LAN・位置情報 | PlaceEngine | Koozyt
- TechCrunch50日本勢の活躍(2)Tonchidot
- CloseBox and OpenPod > 【世界カメラ】iPhoneを電脳メガネにする「Sekai Camera」がすごい件【セカイカメラ】 : ITmedia オルタナティブ・ブログ
- セカイカメラがどんなトンチでできているのか、中の人に話してもらった (1/2) - ITmedia News
|